ビオトープ論

学部3年生

ビオトープの原義は、多様な生き物が相互に密接に関係しながら生きる生息空間のことである。我が国は経済成長によって生活水準が向上した一方で、自然環境の破壊が急速に進み、身近な動植物が絶滅の危機に瀕している。このような生物種を守るためには、その生物自身を保護し、増やすことだけでなく、その生物を含む生態系全体を健全に機能させることが重要である。

本講義では、地域に多様な生物群集の生育する場を保全・復元・創出し、それをネットワーク化することによって多様な生態系の保全につなげる一連の方策について講述するとともに、特に二次的自然を保全しながら、持続可能な農林水産業を行うための調査・研究方法について多様な事例を交えながら解説する。