情報は、受け手がいて初めて成立するものであるということをベイトソンの定義を手掛かりに見ました。違いを生み出す違い。情報を情報として認識するためには、違いがなければならないということになります。それはごく自然に納得のいくことでもあるかと思います。自分の周囲一面がすべて白かったら、想像するだけで怖いですが、私たちは少なくとも自分の体の外に対しては何も情報を得られないでしょう。白いというのも何か別の白くないものとの対比によってはじめて白と認識されるため、すべて白いというのは、その中にいる本人にとっては、おそらく白いとさせ認識できないということになります。このように考えると、情報がある、つまり、違いがあることがわかるということは、周囲の世界に対して何らかの境界を引ける、ということが何らかの情報を得るということにもなるのではないかと思います。このようにとらえると、情報はおそらくほぼすべての生き物が受け取っているということになるでしょう。